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天童荒太「悼む人」<上・下>文藝春秋
山本文緒「アカペラ」新潮社
▲9月に読んだ小説です。
「悼む人」は死者を悼み(死者が、誰を愛し・誰に愛され・何をして人々に感謝されていたのか聞き歩き、それを自分の胸に刻み続ける)歩いていく旅人のお話で、彼の行為は偽善的だと色々批判されるところから始まります。旅人・静人を気にする新聞記者・蒔野の、隙がないほどの批判的視点が怖いくらい正論で、そうだよなぁ、と私も納得させられながら、これをどうやってひっくり返していくんだろう? と読み進めました。ですが下巻のラストで、静人の行動の意味を理解し肯定する蒔野の思いにぐっときました。あれだけの正論をひっくり返した流れは凄いとしか言いようがないというか。下巻一章のラストは「悼む人」で一番泣けました。もちろん下巻二章のラスト、静人の両親・巡子と鷹彦のやりとりももちろん泣けました。読んでよかった小説です。
「アカペラ」は中編三編の本です。私は最初の中編「アカペラ」が一番好きです。霜土井はやっぱり学生の話が好きだー!! 他の方の感想を読むと主人公のゴンタマちゃんがドン引きされてますが、私はゴンタマちゃん好きです。可愛らしい。まあ途中確かに度胆抜かれましたけど。お祖父ちゃん大好きの女子中学生のお話で、ゴンタマとお祖父ちゃんに振り回される担任・蟹江もいいんですよね。ポジションが絶妙でした。中編だからこそいいお話だったのかもしれませんが、もうちょっと長く読んでみたかったお話です。中編2本目の「ソリチュード」もいいですよ。かつての恋人の子ども(小学生)と主人公の距離感も素敵でした。中編3本目「ネロリ」も姉弟の絆も素敵です。
2011/10/02 私事 Trackback() Comment(0)
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